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リンパ浮腫とはリンパ管やリンパ節の先天性の発育不全、または二次性の圧迫、狭窄、閉塞などによって、リンパ流の阻害と減少のために生じた浮腫のことです。がん治療後の続発性リンパ浮腫は、全リンパ浮腫患者の約80〜90%を占めています。原因となる疾患は、乳がん、子宮がんが多いため、患者の90%以上は女性です。術後に発症するリンパ浮腫の発症率は、わが国では乳がん術後で約10%、子宮がん術後で約25%と推測されており、年間1万人前後がリンパ浮腫に罹患すると推定されています。
本疾患は医療者側の認識不足もあり、適切な治療がなされず放置されると徐々に進行することが多く、浮腫の悪化で仕事や家事に支障が出たり、醜い手足を隠して生活しなければならないといった苦痛など、QOLを低下させる切実な問題です。しかし、リンパ浮腫の病態を十分に理解して発症早期から適切な生活指導・治療を行えば、それ以上の悪化を防止することができます。たとえ進行例であっても浮腫を改善させることは可能です。
最近では患者会が中心になって研究会なども開催され、インターネット、TV、新聞などのメディアで取り上げられ、リンパ浮腫治療のための患者向けの解説書もいくつか出版されるようになっていますが、我が国で現在、リンパ浮腫に対して積極的に治療を行っている医療機関は全国でもごくわずかです。
リンパ浮腫の治療を行うためには、リンパ浮腫の病態生理や診断方法、治療法に関する理解、リンパドレナージやバンデージ法の手技、治療効果の判定方法、実際の外来運営方法等、職種や立場に応じた様々な知識や技能が必要ですが、専門的にリンパ浮腫に関する研修を行っている医療機関はごく限定されています。当委員会は、リンパ浮腫の専門の方々に集まっていただき検討を重ね、リンパ浮腫に対する取り組みの標準化、研修のカリキュラムの作成、研修の実施を目指しています。
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